世界的アーティストBTSが、第69回グラミー賞への作品エントリーを見送る考えを明らかにしました。
2026年7月29日、メンバー7人はそれぞれのInstagramストーリーを通じて、同じ内容のメッセージを発信。
そこには、
「音楽が地域や言語によって区分されるのではなく、音楽そのものとして聴かれ、愛されることを願う」
という、BTSが大切にしてきた音楽への想いが込められていました。
今回の発信は、世界的な音楽賞であるグラミー賞へのエントリーを見送るという大きな決断として、世界中のファンや音楽関係者から注目を集めています。
なぜBTSは、このタイミングでこの選択をしたのか。
その背景には、グラミー賞で新設された「Best Asian Pop Music Performance(最優秀アジアン・ポップ・ミュージック・パフォーマンス)」カテゴリーがあります。
この記事では、BTSメンバー7人が発信したメッセージ、その背景、そしてグラミー側が示した考えについて整理しながら、今回の出来事が持つ意味を振り返ります。
BTSメンバー7人が同時に届けた想い
今回、多くの注目を集めたのは、BTSのメンバー7人がそれぞれのInstagramストーリーを通じて、同じ内容のメッセージを届けた事でした。
個人活動も広がる中で、メンバー全員が同じタイミングで同じ想いを発信した事は、グループとして今回の決断に向き合っている事を感じさせる出来事となりました。
そのメッセージの中で、BTSは今年のグラミー賞への作品エントリーを行わない意向を示し、音楽が地域や言語によって分けられるのではなく、作品そのものとして受け取られる事への願いを伝えました。
BTSはこれまで、韓国語の楽曲を中心に活動しながら、世界中のファンと音楽でつながってきました。
国や言語が違っても、歌に込められた感情やパフォーマンスは多くの人の心に届く。
今回7人が届けた言葉には、これまでBTSが歩んできた音楽活動の中で大切にしてきた価値観が表れています。
BTSが届けたメッセージ
メンバーが発信した内容は、以下のようなものでした。
私たちは今年、グラミー賞への作品エントリーを行わない事を決めました。
音楽が地域や言語によって区分されるよりも、音楽そのものとして聴かれ、愛される事を願っています。
※メンバーがInstagramストーリーで発信した内容をもとにしています。
また、メンバー7人はメッセージの最後に、
「いつも共にいてくださるARMYの皆さん、そしてすべての方々に感謝いたします」
という感謝の言葉を添えていました。
今回の発信は、グラミー賞へのエントリーを見送るという大きな決断を伝えるものではありましたが、その最後には、これまで支えてくれたファンや関わるすべての人への感謝が込められていました。
BTSにとって、音楽を届ける事は賞や評価だけではなく、聴いてくれる人との繋がりによって成り立っている。
そんな彼らの姿勢が、この最後の一文にも表れているように感じられます。
なぜBTSはグラミー賞へのエントリーを見送ったのか|背景にある「Asian Pop」カテゴリー新設
今回のBTSの発信を受け、その背景として注目されたのが、グラミー賞を主催するレコーディング・アカデミーが発表した新たなカテゴリーです。
新設されたのは、
「Best Asian Pop Music Performance(最優秀アジアン・ポップ・ミュージック・パフォーマンス)」
という部門です。
このカテゴリーは、アジア地域で生まれるポップ音楽に焦点を当てたもので、韓国、日本、中国など、さまざまな国や地域のアーティストが対象となります。
近年、K-POPをはじめとするアジア発の音楽は世界的な広がりを見せています。
その一方で、アジアにはそれぞれ異なる歴史や文化、音楽シーンが存在しており、それらを「アジア」という1つの枠で評価する事については、さまざまな意見が出ています。
K-POP、J-POP、C-POPなど、それぞれ独自の発展を遂げてきた音楽を、どのような形で評価するのか。
今回のカテゴリー新設は、世界の音楽賞が多様化する中で、改めて「音楽をどのように分類し、評価するのか」という議論を呼ぶきっかけとなりました。
「アジア」という枠で評価する事への様々な意見
新設されたカテゴリーについては、アジアの音楽にスポットを当てる機会が増えるという見方がある一方で、別の考えも広がっています。
世界的な活動を行うアーティストの場合、国や地域だけで区切るのではなく、音楽作品そのものを評価してほしいという考え方もあります。
BTSが今回伝えた、
「音楽そのものとして聴かれ、愛されることを願う」
という言葉は、こうした音楽の評価方法について考えるきっかけとなりました。
BTSが歩んできた「音楽は言葉を越える」という道
BTSが今回届けたメッセージは、突然生まれたものではありません。
彼らはデビュー以来、韓国語の楽曲を中心に活動しながら、世界中のリスナーとつながる道を歩んできました。
国や文化が違う人々に、どのように音楽を届けるのか。
その挑戦の中でBTSが示してきたのは、音楽の力は言語だけでは決まらないという事でした。
特に2020年に発表された「Dynamite」は、世界中が大きな変化の中にあった時期に、多くの人々へ明るいエネルギーを届けた楽曲です。
英語楽曲として発表された「Dynamite」は、BTSにとって世界的な飛躍を象徴する作品となり、韓国発のアーティストが世界の音楽シーンで大きな存在感を示すきっかけにもなりました。
しかし、BTSが世界とつながってきた理由は、英語楽曲だけではありません。
「Life Goes On」や「Spring Day」をはじめとする韓国語楽曲も、歌詞の意味や込められた感情が多くの人に届き、国境を越えて愛されてきました。
言葉を完全に理解できなくても、音楽に込められた想いやステージで伝える表現は、人の心に届く。
BTSは長い活動の中で、その価値を何度も届けてきました。
今回の「音楽に地域や言語の垣根はない」というメッセージは、世界へ挑戦し続けてきたBTS自身の歩みと重なるものだったのです。
グラミー側が示した考え
CEO Harvey Mason jr. released a lengthy response after BTS announced that they won't be participating in the 2027 awards.https://t.co/6yxyJE8dss
— Rolling Stone (@RollingStone) July 30, 2026
BTSメンバーがInstagramストーリーでエントリー見送りの意向を示した後、グラミー賞を主催するレコーディング・アカデミーCEOのハーヴェイ・メイソン・ジュニア氏も声明を発表しました。
声明では、BTSが今回グラミー賞の選考プロセスへの参加を見送る決断をした事について、アーティストとしての意思を理解し、尊重する姿勢を示しました。
また、新設された「Asian Pop」カテゴリーについては、アジアから生まれるポップ音楽の深さ、多様性、そして世界的な成長に光を当てるためのものだと説明しています。
ハーヴェイ・メイソン・ジュニア氏は、このカテゴリーについて、
「アーティストを分けるためではなく、より多くの音楽が評価される機会を広げるためのもの」
という考えを示しました。
さらに、Asian Popカテゴリーへのエントリーが、主要部門への評価対象から外れる事を意味するものではないと説明しています。
グラミー賞には、ジャンル別カテゴリーとは別に、年間最優秀レコード賞、年間最優秀アルバム賞、年間最優秀楽曲賞など、幅広い作品を対象とした主要部門があります。
レコーディング・アカデミーは、アジアから生まれる音楽を評価する新たな場を設けながら、世界の音楽コミュニティに向き合っていく姿勢を示しました。
BTSとグラミー賞、それぞれが示した「音楽の未来」
今回のBTSのエントリー見送りは、単にグラミー賞へ参加するかどうかという出来事だけではありませんでした。
7人がInstagramストーリーを通じて届けたメッセージは、音楽をどのように受け取り、どのように評価するのかという大きなテーマを改めて考えるきっかけとなりました。
BTSは、
「音楽は地域や言語によって区切られるものではなく、作品そのものとして愛されてほしい」
という考えを示しました。
一方で、レコーディング・アカデミーは、
「Asian Pop」カテゴリーはアジアから生まれる音楽の多様性や成長に光を当て、より多くのアーティストが評価される機会を広げるためのもの
という考えを説明しました。
両者の考え方には違いがありますが、今回の出来事を通じて浮かび上がったのは、世界中で広がり続ける音楽を、これからどのように評価していくのかという問いでした。
まとめ|BTSが届けた音楽への想い
BTSは、韓国語で歌うアーティストとして世界へ羽ばたき、言葉や文化の壁を越えて多くの人とつながってきました。
2020年の「Dynamite」をはじめ、数々の楽曲を通じて証明してきたのは、音楽は国境や言語を越えて人の心に届くという事でした。
今回、7人が同じタイミングで発信したメッセージも、そんなBTSの歩みの延長にあるものだと感じます。
グラミー賞へのエントリーを見送るという選択は、大きな音楽賞を巡る一つの出来事ではありますが、それ以上に、世界で活動するアーティストとしてBTSが自分たちの考えを示した大切な1ページとなりました。
音楽は、どこから生まれたのかだけではなく、どれだけ人の心に届いたのか。
BTSが今回残したメッセージは、これからの音楽がどのように受け取られ、評価されていくのかを考えるきっかけになったのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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